坊守のつぶやき

2017.06.05  不安のまま抱かれて

今日幼稚園で、調子が悪く、どうでもお家の人に迎えに来てもらって病院へ行ってみた方がいいね・・・ということになった男の

子。

涙をいっぱい浮かべて、「病院行くの?もしもしするだけ?お口あ?んてするだけ?いい子にしてたらすぐ終わる?・・・」もう頭

の中は不安でいっぱい。

そんな可愛い子どもを見ていて、このどうなるかわからない不安こそが、人間の苦しみの原因なんだな?って思いました。

お釈迦さまがお示しくださった四苦(生老病死)、この世に生を受け、老、病、死が必ず待ち受ける人生を歩ませていただく中、

この先がどうなるのかわからない不安は、何とも切なく、悲しく、苦しいものです。

その可愛い男の子は最後に、「ママは迎えに来てくれる?ママも病院、一緒について来てくれる?」と。

「大丈夫よ。ママが来てくれるよ。ママが一緒に行ってくれるよ!」というと、涙をいっぱい浮かべながらも、しっかりうなづいて

いました。

ママがこの不安な気持ちの男の子を抱きしめてくれるように、不安でおぼつかない足どりの私を、どこまでもどこまでも、添い遂げ

てくださる仏さまをいただいた人生は、決して不安なだけの人生ではなくなるんだな?と思いました。男の子がしっかりうなづいた

ように・・・

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