坊守のつぶやき

2020.02.19  平田聖子さんの歌とお話

2月18日、府中の龍仙寺さんで、平田聖子さんの歌とお話を聞かせていただく機会がありました。

平田聖子さんは、親鸞聖人の和讃(和語の仏さまのお徳をたたえる歌)に、ご自身も導かれ、そのお言葉に相応しい、そして本当に美しいメロディーをつけてくださった作曲家です。その歌を歌わせていただくと、親鸞聖人のお心が、すとーんとこちらにも伝わってまいります。

私たちの今いる迷い、苦しみ多き娑婆世界から、智恵・平等・無量寿・大慈悲の仏の世界へ生まれてこいよ、生まれてこいよと、ひたすら願い続けてくださる阿弥陀仏の呼びかけに気づかせてもらった喜びは、ただごとではないんですよ。と本当に嬉しそうに話してくださいました。

お浄土とは・・・お浄土へ生まれるとは・・・お浄土へ生まれたら・・・この流れで3曲の歌を通して深く味あわせていただくことができました。

親鸞聖人は我が子である善鸞を義絶なさったままのご往生でした。その息子善鸞を救いたくないはずはありません。お浄土へ生まれるとは、この上ない智恵をいただき、終わりのない命をいただき(無量寿)、何にも妨げられない慈悲の心(大慈悲)をいただき、この娑婆世界で苦しむものを仏の世界へと救いとる力をいただくんですよ。親鸞さまはそれを一番の喜びといただかれたのではないでしょうかね。たとえ寝たきりになっても、この命を終えお浄土へ生まれさせていただく身と知らされたなら、こんな嬉しいことはありませんね。とお話しくださいました。

 

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