住職・若院の部屋

2016.11.14  帰ってきた麻雀パイ

あるお宅にお参りすると、仏壇の横に見慣れない箱が置いてありました。お勤めが終わった後、奥さんがお話してくださいました。

「それは40年ぶりに帰ってきた亡くなった主人の麻雀パイなんです。  若い時に、その方のお家にお邪魔をしては一緒に麻雀をしておりましたので、自分の麻雀パイを置いていたのです。子どもが生まれてからは、麻雀を控えるようになりましたが、そのお方も東京へ転居されました。それが先日、この麻雀パイが出てきたからと、お手紙を添えてわざわざ送ってくださったのです。もう40年以上にもなりますが、せっかく送ってくださったので、お仏壇の前に置かしてもらったのですよ。」と、笑顔でお話しになりました。

 お電話でも「思いがけず見つかりましたので、いろいろ懐かしく思い出させてもらいました」とお話くださったとのこと。

 この世のご縁もまんざらではないんだなぁと、お話をうかがいました。

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