あるお宅にお参りすると、仏壇の横に見慣れない箱が置いてありました。お勤めが終わった後、奥さんがお話してくださいました。
「それは40年ぶりに帰ってきた亡くなった主人の麻雀パイなんです。 若い時に、その方のお家にお邪魔をしては一緒に麻雀をしておりましたので、自分の麻雀パイを置いていたのです。子どもが生まれてからは、麻雀を控えるようになりましたが、そのお方も東京へ転居されました。それが先日、この麻雀パイが出てきたからと、お手紙を添えてわざわざ送ってくださったのです。もう40年以上にもなりますが、せっかく送ってくださったので、お仏壇の前に置かしてもらったのですよ。」と、笑顔でお話しになりました。
お電話でも「思いがけず見つかりましたので、いろいろ懐かしく思い出させてもらいました」とお話くださったとのこと。
この世のご縁もまんざらではないんだなぁと、お話をうかがいました。