住職・若院の部屋

2017.02.26  ご法事で

 奥様の十七回忌のご法事をお勤めさせていただきました。

 仏教壮年会会員でもあるご主人が、息子さんに「はい、あいさつしなさい」と小声で促されます。息子さんが「今日は母の十七回忌をお勤めいたします。どうぞ、よろしくお願いします」と、私とお参りされたみなさんにあいさつされました。

 『阿弥陀経』をご一緒に拝読し、ご法話させていただき仏事は終わりました。すると、またご主人が息子さんに「はい、お渡しして」と促されます。息子さんは「はい」と返事をされて、お仏壇の横に置いてあった御布施を「ありがとうございました」と御礼を申されながら、差し出してくださいました。しばらく談笑して、失礼させていただきましたが、後で気づきました。

 ああ、今日は法事の進行や施主が務めるべき役割を、息子さんに教えておこうとされたのだな、と。 息子さんが後々戸惑うことのないようにと経験させられたのでしょう。 貴いお育ての仏事であったと感じさせてもらいました。

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