夏季法座で、山下先生が‘悪人正機’のお話をして下さいました。
悪人とは、罪を犯した者のことではなく、自らの悪に気づいた者の事ですと。
その‘悪人’こそが、仏さまのすくいの目あてなのです。浄土真宗の救いは、
沈むしかない石が、仏さまの救いの船に乗せられ、浄土へ向かう石となる
のだとお話し下さいました。
沈むしかない石と気づいた時、その船に乗せられている石は、初めてこの
上ない喜びと安心をいただくことができるのです。自分が沈むしかない
自性と気づくことは、本当に難しい事ですが、それだけに、気づいた時の
喜びは、表しようのない大きな大きな喜びなのです。